Episode-10

'90年11月25日、西成三角公園ライブ

いまや伝説になった、釜のライブ。

この頃、上々颱風はミュージカル「阿国」の初演で毎日近鉄劇場に出ていました。

その合間をぬっての公演。

 

ひた隠しにして1ヶ月程前から準備をしていたのですが、前日に某スポーツ紙が嗅ぎ付けて小さく記事が出てしまいました。情宣は労働福祉センター(あいりん総合センター)などでチラシを撒いたぐらいでした。

 

スタッフはドヤに泊まり込み、あらゆる関係者と話しをし警察にもちゃんと届けを出しました。合法です!大変だったのは、公園内にあるステージ上(三角公園にはつくり付けのステージがあります)の段ボール小屋(住居です)の労働者と挨拶をし、毎日酒を飲みお願いして1日空けてもらいました。

 

とにかくいろんなスタッフのサポートがあって奇跡のライブが実現。割れたビンやゴミの片付けが終わったのは開演直前でした。お手伝いして下さった皆様、本当にありがとうございました。

 

打ち上げは、飛田新地南の「百番」。釜の労働者やなぜか”そのスジ”の方も入ってエラク盛り上がりました。

当時この近くに住居していた朝倉喬司さんには公私にわたりお世話になりました。

朝倉さんが後日書いて下さった記事。

(画像クリックで拡大)

<注・今回の写真はビデオから取り出した画像で粗いです>

嵐の前の静けさ。ライブ当日の昼、左奥ではまだ舞台設営中。

リハ(サウンドチェック)もこの明るい会場でやりましたが、

オッチャンに「はよー都はるみやれぇー」と怒鳴られました。

沖縄の方々のエイサーの演舞のあと、

彫刻家・金城実さんの呼びかけ挨拶があって、上々のライブへ。

ライブ開始! 上々颱風が何だか全く知らなかった方々が圧倒的に多かった。

上々ファンの方もオッチャンも最初は座ってじいっと観ていましたが

立ち上がり始めてステージ前に。

何が始まったか分らない人も多かったけど次第に盛り上がってきます。

ライブも後半

お子様方がだんだん前に出てきてステージにかぶり付き。

みんないい顔しています。そして上々を知ってる人も知らない人も踊りだす。

後方では警察のかたもオッチャンも焚火を囲みながら。

ビルの谷間の三角公演。こうしてライブの夜は深けていったのでした。

とにかくあらゆる事で感動的で勉強になった夜でした。

 

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